IR情報
本ページに掲載の情報は、2016年3月現在の内容です。
【第11回】再生医療実用化の加速
2014年11月に再生医療関連2法が施行され、再生医療の実用化に向けた官民一体の取り組みが加速しています。厚生労働省の資料によると、2015年11月30日現在の再生医療等提供計画は、全国で1,890件(治療・研究の合計)にのぼります。2007年のヒトiPS細胞樹立と同様に、再生医療実用化の取り組みもまた、日本がリードし、世界中の製薬企業から多くの関心が注がれています。
再生医療関連2法の施行で、何が変わったの?
再生医療関連2法の施行により、第一に、「再生医療等製品」に限定して承認までの短期化が実現しました。第二に、細胞加工の外部委託が認められ、民間企業も細胞の培養・加工の受託・生産が可能となりました。現在、細胞培養加工施設の数は2,235件*にのぼります。今後、多くの患者さんが、従来の治療法に加えて再生医療による治療を検討する機会も増えていくでしょう。
* 届出した医療機関2,194件、許可を受けた企業の工場等41件(2015年11月30日現在)

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再生医療の主役であるiPS細胞の研究は、どんなふうに進んでいくの?
再生医療は、病気の根治や、他に代替手段のない病気の治療方法として期待され、多くの人々が早期実用化を待ちわびています。現在、安全性と有効性の慎重な見極め、倫理面への十分な配慮のなか、その中心となるiPS細胞研究は、下の図のように、基盤の整備と再生医療への実用化に向けた基礎研究が積極的に推し進められています。

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出所:「今後の幹細胞・再生医学研究の在り方について 改訂版」(平成27年8月7日/平成27年11月11日一部改正)科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会、ライフサイエンス委員会 幹細胞・再生医学戦略作業部会
再生医療は今後、どこまで広がるの?
今後の急速な市場拡大予想は、再生医療への期待の大きさを反映している。

今後の市場規模予想は下に示した通りですが、この急速な市場拡大予想は、再生医療への期待がいかに大きいか、そしていかに積極的な研究活動が行われているかを反映していると言えます。世界をリードする日本では、製薬会社だけではなく数多くのバイオベンチャーが参入し、iPS細胞を使用した安全な再生医療を目指す研究が進められています。

