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IR情報

社長メッセージ

株主・投資家の皆様には、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申しあげます。

私たち、コスモ・バイオは、
経営理念「生命科学の進歩に資する」のもと、
研究に携わるすべての皆様との信頼関係を礎に、
「事業基礎の強化」と「新たな事業基盤の創出」に
挑戦してまいります。

代表取締役社長柴山 法彦

ライフサイエンスの力で次代の価値を共創する挑戦が、確かな歩みを始めております。

急激に変わりゆく社会の中で、多様な社会課題の解決に貢献し、持続的に企業価値を高めていくために、当社グループは、次の10年を見据えたビジョンを策定し、2026年2月に公表しました。次世代を担うリーダーたちと共に1年以上の時間を掛けて議論を重ねてきた新たなビジョンは、「ライフサイエンスの力で次代の価値を共創する」という方向性であり、従来の“商社”の枠組みを越えて“Global Life-Science Company”というありたい姿の実現を目指すものです。そして、この実現に向けて実行していくべき5つの重点戦略を明確化し、グループ全社員が一体となって取り組んでいく10年間の第1ステップとして、「中期経営計画2028」(2026~2028年)の歩みを開始しました。今回のトップインタビュー記事では、この新たな挑戦に向けた初年度の取り組み状況について、定量・定性両面から説明します。

ピンチアウトで全体をご覧いただけます。

連結業績について

当初予想と前年同期実績の両方を上回り、増収および営業増益となりました。

ライフサイエンスの基礎研究分野では、大学・公的研究機関において堅調な予算執行がなされているものの、市場環境や同業他社との価格競争は依然として厳しい状況が続いております。また、為替環境は引き続き円安傾向が続き、当中間期は期間平均155円/ドルとなりました(前年同期は149円/ドル)。

そうした中、長期ビジョン実現に向けた10年の歩みの初年度となる当期は、重点戦略を推し進めるための経営基盤の整備・強化を目的とした積極的な投資を行う計画としており、人員の増強、販売活動や社内管理体制の強化等による販管費の増加を見込んでおります。これを主な要因として、当中間期の連結業績は、当初予想では、増収ながらも大幅な減益を計画しておりました。しかしながら、売上・利益ともに当初予想を上回ることができ、また、前年同期比でも、売上高が9.5%増、営業利益が1.2%増の、増収および営業増益となりました。

売上・利益拡大に貢献した主な要因は、国内と海外の両市場における販売活動が着実に業績に結び付いたこと、そして、両市場を取り巻く事業環境がプラスにはたらいたこと、を挙げることができます。具体的には、中東情勢緊迫化などの地政学的リスクを背景に、研究用手袋をはじめとした消耗品、研究用機器等の国内市場向け販売が堅調に推移しました。また、グローバル販売が着実に拡大したことも、当該業績伸長に寄与しました。

特に、海外市場開拓の取り組みが成果を発揮したことは評価すべきポイントであり、今後への期待が高まります。研究用試薬の販売では、これまで、海外の優れた製品を発掘して国内の研究者にお届けする“輸入”を中心としていましたが、数年前から、国内の優れた製品を海外の研究者にお届けする“輸出”の拡大に注力してきました。この取り組みにより、当社にとって2つの大きな可能性が見えてきました。一つ目は“市場拡大”です。日本市場にほぼ限られていた状況から、より大きな海外の市場へと広げてきたことで、成長可能性が一気に拡大してきました。二つ目は“為替影響の軽減”です。現時点では、為替の変動が業績の上下動を引き起こす輸入偏重型の事業構造から脱却できていませんが、輸出ビジネス等の拡大を図り、“Global Life-Science Company”としての事業構造への変革に取り組むことで、近い将来、為替影響を受けにくい、安定した収益基盤を構築することが可能であると考えております。

通期業績見通しについて

積極的な成長投資やさらなる円安進行を背景に、増収ながらも営業減益となる見込みです。

通期の連結業績は、増収および営業減益を予想しております。売上高が前期比6.8%増の115億円と、トップラインは過去最高を3期連続で更新する計画としている一方で、営業利益は、期初予想通り前期比21.3%減の2億70百万円となる見込みです。これは、当中間期の営業利益2億79百万円を下回る数字であり、その理由として、当下期はより一層のコスト増を見込んでいることが挙げられます。

これには内外両要因があり、内部要因としては、積極的な先行投資によるものです。すなわち、当期より長期ビジョンの実現に向けた歩みがスタートしており、そのための多様な取り組みを当下期からさらに加速させていく方針です。特に、グローバル販売の強化に加え、鶏卵バイオリアクターをはじめとした新規事業の本格展開に向けた成長投資を、より積極果敢に実行していきます。また、外部要因としては、さらなる円安進行を想定していることが挙げられます。期初の想定レートは152円/ドルでしたが、当中間期に既にこれを超える円安進行となり、その後も勢いが止まる気配がないことから、下期想定レートを160円/ドルに見直しました。これにより、国内向けの輸入卸販売コスト増による減益が生じる見込みを立てております。

新たな挑戦に向けた初年度の取り組み状況について

5つの重点戦略において、中長期的な目線からの取り組みが着実に進んでいます。

5つの重点戦略は、ありたい姿“Global Life-Science Company”への変革を推し進めていくために必要不可欠な手段です。

「1.ポートフォリオの転換」と「2.マーケティング機能の進化・強化」は、主に既存事業(商社機能を中心とする事業)が直面する課題を解決するための戦略です。前中計期間に立ち上げたマーケティング部を中核組織としながら、詳細なデータ分析により市場ニーズ把握の確度を高め、付加価値の高い製商品ポートフォリオへの入れ替えを進めています。これまで2年以上の経験を積み、マーケティング部の機能は着実に進化しております。

「3.新規事業の本格展開」では、鶏卵バイオリアクター事業、乳酸菌事業、ヘルスケアサイエンス事業、Scientist³事業、原料供給事業など、多様な挑戦を同時並行で展開しています。進捗状況の違いはあるものの、中長期的な目線からの取り組みを着実に進めておりますので、随時ご報告してまいります。

「4.グローバル販売の強化」については、前述の通り、グローバル販売が当社グループの業績を支える水準まで拡大してきました。引き続き、日本の魅力ある商品の発掘や、海外における販売体制の強化を推し進めていきます。

「5.事業運営の最適化・強化」については、当期は特に、企業価値向上に必要不可欠な“人的資本”を重視した事業運営体制の構築を目指して、人事制度の抜本的な変更を行いました。年功序列に基づく従来の制度から、社員個々の役割や等級に応じた評価・報酬体系に改めることでモチベーションを高めるだけでなく、柔軟な働き方を選択可能とするなど、多様な価値観やライフステージに対応することができる新たな人事制度を目指しました。今後、着実に制度運用を行うことで、社員のエンゲージメント向上に繋げてまいります。

皆さまへのメッセージ

積極的な成長投資を推し進め、企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。

「ライフサイエンスの力で次代の価値を共創する」というビジョンの実現に向けて、私たちは今、既存事業と新規事業の両面から、そして国内市場と海外市場の両面から、多様かつ多角的な挑戦を行っています。この挑戦はまだ緒に就いたばかりです。当面は、「株主資本配当率(DOE)3.5%と配当性向60%のいずれか高いほう」を基準とした配当方針を堅持しつつ、積極的な成長投資を重視した資本政策を推し進め、社員一丸となって未来のコスモ・バイオグループを築き上げ、中長期的な企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。

ステークホルダーの皆さまには、当社グループの挑戦をご理解いただき、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

※2026年9月10日更新