IR情報

社長メッセージ

株主・投資家の皆様には、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申しあげます。

私たち、コスモ・バイオは、
経営理念「ライフサイエンスの進歩・発展に貢献する」のもと、
研究に携わるすべての皆様との信頼関係を礎に、
「事業基礎の強化」と「新たな事業基盤の創出」に
挑戦してまいります。

代表取締役社長櫻井 治久

研究者を支援するパートナーの役割を極め、
人財を活かす経営を推し進めて、
皆様からの信頼に応えてまいります。

当期の連結業績について

コロナ禍のなか、増収に加え、大幅な営業増益となりました。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動が停滞し、世界経済の先行きは、極めて不透明な状況にあります。そうしたなか、当社グループの連結業績は、懸念されたコロナ禍の影響が限定的に留まるとともに、商品・サービスに対する需要が好調に推移し、売上高は前期比6.6%増、営業利益は同85.6%増と、3期連続の増収および営業増益となりました。

市場環境については、ライフサイエンスの社会的価値を再認識することができた1年でした。当社グループにおいては、一時は、感染拡大防止策として世界的に広がった外出制限措置や事業活動自粛などの影響を少なからず受けたものの、活動再開後は、ライフサイエンスの出発点ともいうべき基礎研究の重要性もあり、基礎研究現場からの需要はコロナ禍前の水準へと回復しました。

営業利益の大幅な増加には、いくつかの要因があります。最も大きな要因は、利益率の高い受託サービス事業が好調に拡大したことです。これまで取り組んできた成果が着実に数字となって表れてきており、売上高営業利益率は大幅な向上を続けております(グラフの通り)。
なお、営業利益増加のその他の要因として、当期は、増収効果、円高効果のほか、営業活動自粛に伴う販管費未消化といったコロナ禍の特殊要因も加わっております。

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当期の配当(増配)について

今後も、配当性向を重視した利益還元を基本としてまいります。

期初の計画では、1株当たり年間配当金を、前期比4円増配の18円(中間8円+期末10円)としておりましたが、結果としては同20円増配の34円(中間8円+期末26円)とさせていただきました。当期は、前述の大幅な営業増益に加え、投資有価証券の売却による特別利益の計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比183.2%増となったことが、この大幅増配の背景となっております。

当社では、将来への投資のための的確な内部留保を行うと同時に、安定配当を念頭に置き配当性向を重視した利益還元方針を基本としております。今回の増配も、そうした方針に基づくものです。
また、2021年2月には、株主の皆様への利益還元、機動的な資本政策などの観点から、自己株式の取得(160,000株上限)を行うことを取締役会にて決定いたしました。

次期の見通しについて

次期は増収減益予想となっておりますが、中長期的には引き続き増益トレンドを目指してまいります。

次期の連結業績見通しにつきましては、当期実績比で、売上高は1.3%増、一方、営業利益は7.0%減の、増収ながらも営業減益を予想しております。

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増収を見込む背景として、第一に、堅調な需要動向があります。これは、コロナ禍に晒された2020年の1年間で体感した、ライフサイエンス市場の底堅さです。第二に、リアル対面営業再開によってもたらされるプラス効果への期待です。すなわち、ワクチン接種の進捗に伴って環境が改善されていけば、本年後半以降、研究用試薬や機器に関する情報提供やトレーニングなど、研究者に対する代理店との同行営業を再開することが可能となります。これにより、コロナ禍に対応して開発してきた新たな営業スタイルに、“リアル対面”という幅が加わり、総合的な営業力はコロナ禍前よりもアップしていくのではないか、という期待があります。

一方、営業減益を見込む背景は、前期の活動自粛に比して、営業活動再開に伴う販管費の増加、すなわち、本年中に、宣伝販促費や営業経費が本来の状態に戻っていくことが予想されるためです。そして次に、将来投資の拡大です。現在当社は、第2の柱づくりに向け、積極的な新規事業創出の取り組みを行っており、当面は、そうした一定の将来投資を持続していく方針です。
ただ、当社グループは現在、商社機能・製造機能の両面で、商品・サービスの高付加価値化・高収益化を図る成長戦略を推し進めておりますので、中長期的には引き続き、売上高営業利益率は向上トレンドを辿っていくものと期待しております。

3ヶ年計画の進捗状況について

コロナ禍からの活動再開後は、更に積極的に研究者を支える役割を果たしてまいります。

1つめの事業戦略「新たな事業基盤の創出」につきましては、現在推進中の3ヶ年計画期間に、できるだけ多くの新規事業の種まきを行おうと考え、当社札幌事業所を中心に積極的な取り組みを行っております。現在、その種が芽を出し、育ちつつあるのが、「ペプチド合成・抗体作製」と「ゲノム編集技術による鶏卵バイオリアクター」の2事業です。数年後には収益に貢献する事業とすべく、着実な育成を図ってまいります。

2つめの事業戦略「商社機能の強化・製造機能の強化」につきましては、強い使命感があります。研究者の研究活動支援という当社グループの不変の存在価値を守り続けるためには、研究者が必要とする商品や関連情報を迅速・的確に提供する仕組みを、時代の変化に合わせながら随時高度化していく必要があります。そのため、当社グループは、システム改修をはじめとした顧客接点に係るICT関連投資を継続的に行っております。その一方で、激化の一途を辿る競合他社との価格競争により、商品の仕入販売だけでは適正な利益確保が困難となりつつあります。こうした状況を打開するために、当社グループは、日々忙しい研究者が潜在的に持つアウトソーシング・ニーズの掘り起こしに、10年以上前から取り組み、創薬支援等の受託サービス事業を拡大してまいりました。今やこれが多くの実を付け、前述の通り利益拡大を牽引しております。今後は、国内だけでなく海外の研究者にも目を向け、受託サービス事業のグローバルな拡大を図ってまいります。

3つめの事業戦略「企業価値の向上」につきましては、特に、“人財マネジメント”の観点に立った取り組みに注力しております。たとえば、モバイルPCと内線対応iPhoneの全社員への支給や、VPN接続による社外での業務環境整備などにより、業務の効率化と生産性の向上が進んでおります。また、新たに、譲渡制限付の株式報酬制度(取締役向け)・株式付与制度(従業員向け)の導入を決議しました。これにより、すべての役職員が、株主の皆様と同様の目線に立ち、コスモ・バイオの企業価値向上に資するという自覚を持って、日々の業務を遂行していく、そうした企業集団になっていきたいと考えております。

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2020年は、コロナ禍による活動自粛が続き、多くの取り組みが休止状態となっていました。2021年、活動の本格的な再開後は、滞りがちであった研究者支援のためのさまざまなアクションを精力的に実行し、研究者、そして社会の皆様から信頼される企業としての役割を果たしてまいります。
皆様には、当社グループの成長にご期待いただき、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

※2021年3月24日更新