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本ページに掲載の情報は、2011年9月現在の内容です。

【第2回】細胞研究

ライフサイエンスの基礎研究には、細胞・分子レベルでの研究がとても重要。
今回は、「細胞」レベルの研究・支援にフォーカスします。

たとえば新しい薬を創る(創薬)ためには、病気の原因をつきとめ、どのような成分をどのように施せば治療効果が上がるのかを実験によって検証しなければなりません。そうした検証では、からだ、臓器、組織、細胞、分子(遺伝子やタンパク質など)が実験対象となります。
ライフサイエンス(生命科学)の基礎研究では、現在、細胞レベル・分子レベルでの研究活動が活発に行われており、当社グループは、この研究活動をさまざまな方面から支援しています。

ライフサイエンス(生命科学)の基礎研究では、現在、細胞レベル・分子レベルでの研究活動が活発に行われています。

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「細胞」を使って、どんな研究をするの?

ヒトのからだは、約200種類の細胞が60兆個も集まってできています。これらの細胞や細胞からなる組織は、からだの場所によって機能が異なっていて、研究においては、研究対象に対応した細胞・組織が使われます。
たとえば、骨粗しょう症を予防する新薬を開発している研究者は、骨をつくる細胞を活用してその薬剤効果を検証する実験を行います。
「細胞」を使った研究は、こうした病気の治療や予防のための薬剤の効果を検証する目的のほか、遺伝子機能の解析、免疫研究など、様々な目的で行われています。

細胞を使って、どんな研究をするの?

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細胞を使った研究は、どうして重要なの?

生命の基本最小単位である「細胞」を研究することで、分子レベルではわからない生命現象の解析が可能だから。

iPS細胞をはじめ細胞研究は近年ますます盛んとなり、今後、ライフサイエンスに広く貢献していく分野と考えています。

当社グループの取り組み

  • 仕入先を拡充し、様々な細胞を入手可能に
  • 生細胞の輸入を可能とする特殊な輸送容器や保存液を独自に開発 など

最近、「iPS 細胞」のニュースをよく聞くけど・・・

QiPS細胞ってなに?
AiPS細胞とは、皮膚などの体細胞に遺伝子などを導入することで細胞核を初期化させた細胞です。人間を含め哺乳類はたった1つの受精卵が細胞分裂・分化を繰り返して各臓器などを形成しますが、一旦分化すると、そこから他の細胞になることはできないとされていました。しかし、この体細胞を初期化して再び様々な細胞になれる能力をもつ状態に戻すことができた、という、それまでの常識では考えられなかった衝撃的な成果を2007年に京都大学の研究グループが世界に先駆けて発表しました。
「ヒトの誕生の流れ」と「iPS細胞作製の流れ」

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Qなにがそんなにすごいの? 私の役にも立つ?
A「iPS細胞=再生医療」というイメージが強いかもしれませんが、iPS細胞は200種類以上ある体のなかのどの細胞にも分化することができる可能性を持ち、再生医療だけではなくあらゆる病気の治療に役立つ細胞です。
 iPS細胞には、以下の3種類の利用法が考えられています。
iPS細胞の利用法

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iPS細胞は日本が誇る最先端技術。しかし日本だけではなく世界中がこの技術に注目し、猛烈なスピードで研究が進められています。日本政府は、2007年のヒトiPS細胞樹立の報告以降、従来のライフサイエンス関連の研究と比べると異例のスピードと研究予算規模で研究体制づくりに動いています。
文部科学省が管轄する多くの基礎研究に関するプロジェクトが進行するほか、経済産業省では2009年度から産業利用に向けたプロジェクトを推進しています。さらに、厚生労働省はiPS細胞の臨床応用に向けた指針の策定に着手しています。
日本発の夢の技術。世界の医療に貢献するかもしれないなんて、わくわくしますね。

コスモ・バイオは、「iPS 細胞」研究にどのように係わっているの?

iPS細胞は最終的には再生医療への応用が期待されていますが、iPS細胞の作製方法から安全性まで、まだまだ基礎研究で確認すべきことはたくさんあります。これからiPS細胞研究を始める研究者も大勢いらっしゃるでしょう。
この基礎研究をサポートするために、当社グループは様々な細胞研究用試薬に加え、iPS細胞研究に適した試薬も多数取り揃えています。

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