サステナビリティ

お米と果物とミルクの不思議体験教室

2005年度 第2回 公開講座応援団

宇都宮大学 公開講座レポート

平成17年6月11日(土)、6月25日(土)、7月9日(土)の3日間、ならびに10月29日(土)、11月12日(土)、11月26日(土)の三日間、2回にわたり、宇都宮大学 農学部 付属農場において、合計80人の小学生の子供たちやその保護者を対象にした、体験型公開講座「お米と果物とミルクの不思議体験教室、ミルクコース; クローン牛作りに挑戦!」をテーマに公開講座が開催されました。 牛や羊と遊んだり、自分で搾った牛乳を飲んだり、顕微鏡をのぞいたり・・・。普段できない体験を通して、「食の安全を支えるバイオテクノロジー」に対する理解・興味を深めることができたのでしょうか。その様子を公開講座レポートにまとめました。

プログラム

<第1日目> 平成17年6月11日(土)

牛の暮らしをのぞいてみよう!

「牛ってどんな動物なんだろう?」写真やテレビでは、見たことあるけれど、間近でみるのは初めてです。先生たちのお話や、注意をよく聞いて、牛舎と放牧場の探検にいざ出発!!子供たちは校庭よりも広い放牧場で大はしゃぎです。体を触ったり、餌をあげたり。そんな生き生きした子供たちを見て、お父さん、お母さんもうれしそうでした。

<第2日目> 平成17年6月25日(土)

クローン牛作りにチャレンジ!

2日目は、実験室での実習です。ウシの精子と卵子を使った体外授精実験や、液体窒素を用いてあっと言う間に受精卵を凍らせる凍結保存実験など、最新のバイオテクノロジーに触れる貴重な体験の場となりました。ウシの体細胞クローン実験では、実際にマイクロインジェクターと呼ばれる機械を使って細い針を操作し、核移植を行いました。初めて見るミクロの世界はどのように見えたのでしょうか?子供たちだけでなく、保護者の方々も興味津々。キラキラと目を輝かせて実験に取り組みました。

<第3日目> 平成17年7月9日(土)

乳搾りに挑戦

最終日は乳牛舎での乳搾りの体験です。「いつも飲んでいる牛乳はどのようにしてできるのだろう?」そんな疑問を胸に抱いて、本格的な乳搾りにチャレンジです。初めは、手で搾ってお乳に感染や病気がないか調べます。正常であることを確認したら、搾乳機をセットして乳搾りスタート。一頭のウシからは一日あたり約25リットルの牛乳がとれるそうです。また牛舎には、パイプラインが通っていて、搾乳機から搾ったお乳が大きな冷蔵タンクに自動的に流れるようになっています。タンクにたくさん貯まった搾りたての牛乳をお鍋で煮沸殺菌して、早速みんなで飲んでみました。

参加者の感想

今回の体験学習を通じて、参加した子供たちや保護者の方々はどのように感じたのでしょうか?
多く寄せられたアンケートの一部をご紹介いたします。

  • 今までは牛肉や牛乳を何気なく口にしていたが、最近は実習した牛たちのことが食卓の話題になります。
  • 子供たちが学校の動物飼育活動に積極的に参加するようになりました。
  • 家族一緒に貴重な体験ができました。
  • 子供たちの動物に接する態度が変わり非常に有意義でした。

主催者報告

3日間の体験学習を通じ、子供たちが生命の不思議さに大いに刺激され、また自分たちの食生活を支える科学や動物に対する理解を深めたようです。これらの体験が、必ずや子供たちの感受性を豊かに育み、また科学に対する興味を引き起こすことにつながると確信しています。
(宇都宮大学 農学部  長尾 慶和 先生)

私たちコスモ・バイオは、「ライフサイエンスの進歩・発展に貢献する」ことを第一の経営理念に掲げ、皆様に信頼される企業づくりを目指しています。この理念に基づき、今回のような、大学等が実施する公開講座の支援を通して、次の世代を担う“明日の科学者”にライフサイエンスの面白さと楽しさを伝えるお手伝いをします。