サステナビリティ
集まれ、ちびっ子バイオ博士
2019年度 第16回 公開講座応援団
岡山大学農学部 公開講座レポート
令和元年8月31日(土)~9月1日(日)の2日間にわたって、岡山大学農学部にて「集まれ、ちびっ子バイオ博士」が開催されました。本講座は、生命科学に関連した基本的な科学実験を通して、生物がもつ遺伝情報としてのDNAの役割について学ぶことを目的としており、16名の小・中学生とその保護者の方々が参加しました。その様子をご紹介します。
講座内容
1日目
身の周りにあるにある果物やオレンジジュースを材料にDNAを実際に取り出したり、DNA構造モデルを使って塩基の相補性や二重らせん構造について学びました。
実験1. DNAってどんなふうに見えるの? とりだしてみよう!
1-1 水と油はどっちがおもい?
1-2 水とアルコール(エタノール)はどっちがおもい?
1-3 オレンジジュースからDNAをとりだそう
1-4 果物からDNAをとりだそう
1-5 じぶんのDNAをとりだしてみよう
1-6 とりだしたDNAをとくしゅな染色液につけてみよう
2日目
オワンクラゲがもつ緑に光る蛍光タンパク質を作る指令を出す遺伝子を微生物(大腸菌)に導入し、DNAが生き物のさまざまな性質を司ることについて学びました。また、DNAの塩基配列がヒトによって少し違うことを利用して、制限酵素(DNAを切る化学のハサミ)による切れ方の違いから犯人を特定するゲームを行いました。講義では国民的アニメの人気キャラクターが登場し楽しく学ぶことができました。
実験2. はたらくDNA 微生物に導入してみよう!
2-1 微生物をみどり色にペインティングしてみよう
実験3. DNAにも指紋が? 鑑定してみよう!
3-1 犯人はだれだ? 現場に残されたスプーンの唾液からDNAを採取し、犯人を特定しよう
実験結果の考察とまとめ
実験風景




大きなDNA模型をみんなで持ち上げたり、真剣に実験に取り組むちびっ子博士のみなさん
使用商品
公開講座でご使用いただいた商品をご紹介します。
参加者の声
- 先生がすごいおもしろくてよかったです。学生の方がわかりやすく教えてくれたからよくわかった。バイオについてしらなかったのでおもしろかった。はじめてつかうきかいがいっぱいあっておもしろかった。(10代未満 男性)
- 先生もやさしくておもしろいし、使ったことのないような器具やものを使えてすごく楽しかったです。学生の方もやさしく手伝ってくれてよかったです。(10代 女性)
- 小学生の私たちに、わかりやすく、楽しく工夫して下さった講座を受けることが出来、とてもありがたいです。先生、院や学生のスタッフの方々、どうもありがとうございます。これからも、このような機会をつくってください。 (10代 女性)
- 先生の説明が丁寧でわかりやすかったです。作業する時間もゆっくりとっていただき、予備知識がないままの参加で不安もあったのですが、充分たのしむことができました。校舎内や実習室の様子を見るだけでも、子供にとっては良い経験で、様々な機器をみたりさわったりできて大満足でした。学生の皆様にも、とても親切に対応していただけました。ありがとうございました。(保護者)
主催者報告
「集まれ、ちびっ子バイオ博士」の呼び掛けに対して、県内および県外から 16 名のちびっ子とその保護者の方々にご参加頂きました。将来、多くの「ちびっ子バイオ博士」が本学農学部に入学され、再び一緒に勉強したり実験したりすることができることを心待ちにしております。
岡山大学大学院環境生命科学研究科・農学部
教授 豊田和弘